カルナバワックスはブラジル北部のピアウイ州周辺に自生するカルナバヤシの木
(学名:COPERNICIA CERIFERAMART)の葉より採取されたワックスです。樹木の先端にある柔らかい若葉より採取されるワックスは最上質とされ1号(PrimeYellow)と呼ばれ、古い葉より取れる色の薄いワックスは2号(Light
Fatty Gray−薄茶色)色の濃いワックスは3号(atty Gray−薄茶色)
※樹木ではなく葉を切り取るため、樹木を枯らすことがありません。
雨季には新しい芽を出し大きな葉となります。
葉の採取 |
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季節 |
乾季には葉からの水分の蒸発を防ぐために葉の表面にワックス成分が多く生成されます。
この時期に葉を採取します。 |
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乾季:9月〜1月頃 |
葉の成長 |
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樹木より新たに芽が出て葉が成長する。
平均気温 27℃〜35℃ |
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雨季2月〜8月頃 |
葉よりワックスへ
1.葉を採取する。
2.葉をよく乾燥させる。
3.ワックス成分を葉と分離させる。
4.葉くず等の不純物を取り除くため釜に入れて溶解させる。
5.溶解したワックスを濾過(ろか)させる。
6.ワックスを機械にかけフレーク状にする。 |
靴クリーム以外にも自動車用のワックス、みかんやりんごのツヤ出し、ワープロのインクリボン、鉛筆の芯などにも利用されています。主に保護とツヤ出しの目的で使用されますが、輸入りんごは旨みを保持する働きもあります。
また鉛筆の芯では硬さの調整に用いられ、カルナバワックスの含有量が多くなるほど芯の強度は増します。
その他の植物ワックスとして下記のものがあります。
キャンデリラワックス |
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メキシコ特産のキャンデリラ草からカルナバ同様に乾季に分泌されるものです。 |
ライスワックス |
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米ぬかより抽出したものです。
昔日本でも米ぬかを入れた袋で床や柱を磨きましたがこのときツヤを出す成分がこのワックスです。 |
モクロウ |
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別名ジャパンワックスと呼ばれ日本特産のハゼの実から採取します。生産量が少なく高級品のためびんつけ油にしか使用されていません。 |
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